本サイトで紹介しているギヤ(歯車)メーカーの中から、航空機・宇宙関連分野向けのギヤ(歯車)に対応(2022年7月調査時点で公式サイトに記載)しており、かつ、国際規格「JIS Q 9100」を取得しているギヤメーカーを紹介しています。
ここでは、航空機・宇宙関連分野向けのギヤを製造・加工するメーカーの中から、航空宇宙・防衛産業に特化した品質マネジメントシステムに関する国際規格「JIS Q 9100」を取得しているギヤメーカーのギヤを紹介します。
※JIS Q 9100 とは…航空宇宙・防衛産業分野に特化した品質マネジメントシステムの国際規格。航空宇宙産業や防衛関連の市場で、国際的な部品調達基準として採用されています。製品の安全性や模造品防止といったリスクマネジメントや、設備・治具工具・ソフトウェアの管理、製造工程の検証といった項目が追加された、より厳しい規格となっています。
業界で実績のあるギヤがわかる
ニーズ別ギヤ(歯車)メーカー5選を見る
菊池歯車では、航空機向けに多様な歯車を提供しています。航空機向けに作られる3部品は、マシニング加工にて結合した「インペラー・ブリスク・ダブルヘリカル」、研磨加工にて鏡面仕上げを実現した高耐久「ポンプギヤ」、ヘリコプターエンジン用リングギヤ・シャフトギヤ。それぞれの浸炭鋼を浸炭焼入れし、インターナル歯研仕様、歯車精度 AGMA 13級、薄肉形状に仕上げています。
またジェットエンジン用燃料オイルポンプギヤセットは、粉末ハイスを焼入れ焼き戻し後に窒化し、歯車精度AGMA 13級、ジャーナル面粗度は1マイクロインチSという高品質仕上げ。さらに各幾何公差0.005以下の要求精度であることが特徴です。
航空機のAGBにて使用される駆動用歯車(スパーギヤ)を扱っています。歯面の焼け、面粗さ、歯元のR、歯形修整など、航空機だからこそ高い精度が求められます。特殊に校正された歯車測定機・面粗度測定器含めて、加工設備から検査装置に至るまで、徹底した品質管理を行っています。
航空機用の発電機など補器で使用されるスパイラルベベルギヤでは、駆動歯車と従動歯車の接触線である歯当たりの大きさ、位置、形など、マスターギヤの再現力が求められるため、0.001mm単位でマスターギヤを3次元計測しながら、加工機の機械セッティングを作成しています。
大和歯車は鉄道車輌、船舶、一般産業機械、発電機、印刷機械といった分野に使われる多様な精密歯車を提供しており、航空機の割合は3%(2022年8月調査時点公式サイトより)。しかし、2012年にJIS Q 9100を取得し、航空機業界への本格参入に拍車がかかっている状況です。航空機業界は、ギヤの精度が非常に高度であるのはもちろん、安全性を保証するため多数の規格認証や品質管理システムが要求されています。
明和工作所は2012年より航空宇宙関連の部品へ参入しています。航空宇宙部品は、精密で高い信頼性を要求されますが、独自の技術とノウハウを生かし、航空宇宙部品への反映を目指し努力しています。
2012年4月には、 国際規格であるJIS Q 9100 & JIS Q9001を取得し、より信頼できる部品供給を行っています。 認証範囲は、航空宇宙産業用精密機械加工部品/歯車部品の製造、ガスタービン用機械加工部品/歯車部品の製造、一般産業機械、精密歯車及び歯車減速機の製造及びサービス提供(含む修理)、歯車応用製品の設計、製造及びサービス提供(含む修理)。
前田精密製作所では、航空・宇宙・通信業界に対応したアルミプレート加工を提供しています。 アルミ切削加工をマシニングセンタにて高速加工することにより、複雑形状加工や薄肉にも対応可能。ミクロン単位の公差、幾何学公差にも対応し高品質なケースやカバーを製作します。
また多様な加工機を保有しており、横形マシニングセンタでのアルミ高速切削、5軸マシニングセンタでの複雑形状の切削加工、特殊な加工、およびAPC装置(自動パレット交換装置)を併用しての量産加工まで幅広く対応することが可能です。
航空機で使用される歯車を提供しています。スパーギヤである「超高張力鋼ギヤ」は、マルエージング鋼(超高張力鋼)により、引張強さ:2,110N/mm2以上、硬さ(HRC):50以上であることが特徴。
インターナルギヤである「チタン薄肉ヘリカルギヤ」の材質はTB480を使用。3種は純チタンの中でも加工性があまりよくありませんが、肉厚1mmの薄肉形状を実現しており、内径はブローチ加工になっています。同じくインターナルギヤである航空宇宙向け「ステンレスヘリカルギヤ」は、歯数56枚、傾き角15°で、内径ブローチ加工です。
精度やサイズなど5つの特徴的なポイントにマッチするギヤメーカーを紹介しています。
【選定の条件】Googleにて「ギヤ メーカー」「歯車 メーカー」で検索し、100位までに公式サイトが表示されたメーカーの中から
①ギヤ加工の対応範囲が広い(一部の種類に特化していない)、②国際的な品質マネジメント規格ISO9001を取得している、または、「日本歯車工業会」所属のメーカーから、各条件に適したメーカーから紹介しています。
(Google検索は2022年7月1日時点、①②は2022年7月調査時点)
※以下の根拠をもとに選出しています。
【高精度】…機械加工技能士「特級」保有者の数が最多、高性能な設備(ハイエンド/上位機種)の導入 【既存歯車の再現】…複製技術に強み、複製がプラン化されている
【標準歯車】…標準歯車の取扱い製品数が最多
【特大サイズ】…公表されている加工設備の対応サイズの中で最大 【極小サイズ】…商品化されている製品の中でモジュールが最小