平歯車(スパーギヤ)は歯車の中ではシンプルな歯車で、歯車の基本形ともいえるものです。まっすぐな歯筋が軸に対して直角に切られた形状で、シンプルゆえに製造しやすく、精度を高めやすい平歯車の特徴や主な製品の例、長所や短所をご説明します。
はすば歯車(ヘリカルギヤ)は、歯筋が軸に対して斜めになった、ねじれ角を持つ歯車です。歯の噛み合い率が高いことから、自動車をはじめとした工業製品に多く使われるはすば歯車の特徴、長所と短所、使用例については、こちらをご覧ください。
はすば歯車(ヘリカルギヤ)の特徴と
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やまば歯車(ダブルヘリカルギヤ)は、はすば歯車をふたつ組み合わせた形状の歯車。歯筋の傾きが逆になった歯車を組み合わせることで、はすば歯車で発生するスラスト荷重を打ち消すように作られています。やまば歯車の特徴や用途、長所と短所をご紹介します。
やまば歯車(ダブルヘリカルギヤ)の特徴と
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内歯車(インターナルギヤ)は円筒の内側に歯が切られたギヤで、ピニオンと呼ばれる小さな歯車と組み合わせて使われます。AT車のトランスミッションに使われる遊星歯車装置をはじめとした内歯車の特徴と主な用途、長所と短所について、ご説明します。
内歯車(インターナルギヤ)の特徴と
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ラックは板または棒状のギヤで、小型の歯車・ピニオンと組み合わせて使われます。回転運動を直線運動に変換するギヤ、ラック&ピニオンの特徴と用途、長所と短所について、解説しました。
かさ歯車(ベベルギヤ)は、円錐台のベースに歯が切られた歯車。傘のような見た目から、かさ歯車と呼ばれます。かさ歯車は、歯の形状によっていくつかの種類に分けられますが、共通しているのは動力が伝達する方向を変えられること。このページでは、かさ歯車の種類をご紹介しています。
すぐばかさ歯車(ストレートベベルギヤ)は、軸に対してまっすぐな歯筋を持つかさ歯車です。すぐばかさ歯車の特徴、用途、長所と短所については、こちらをご覧ください。
すぐばかさ歯車(ストレートベベルギヤ)の特徴と長所・短所について詳細を見る
曲がり歯かさ歯車は(スパイラルベベルギヤ)は、螺旋状の歯筋を持つかさ歯車です。曲がり歯かさ歯車の特徴や用途、長所と短所をご紹介します。曲がり歯(スパイラル)とはすば(ヘリカル)の違いについても触れました。
曲がり歯かさ歯車は(スパイラルベベルギヤ)の特徴と長所・短所について詳細を見る
ゼロールベベルギヤの歯筋は、ねじれ角を持たない曲線になっています。曲線によって噛み合い率を高めながら、ねじれ角をゼロ(10度未満)にすることでスラスト荷重を小さく抑えたゼロールベベルギヤの長所と短所、主な用途をご紹介します。
ハイポイドギヤはかさ歯車の一種ですが、他のかさ歯車が交差軸歯車であるのに対し、ハイポイドギヤは食い違い軸歯車に分類されます。ハイポイドギヤの特徴や用途、長所と短所を解説しました。
ウォームギヤは、ネジを切られたシャフトであるウォームと、ウォームに噛み合う歯車であるウォームホイールを組み合わせたもの。ウォームとウォームホイールをセットでウォームギヤと呼びます。ウォームギヤ特有の現象、用途、長所と短所などをご紹介しました。
傘歯車のなかで、円錐部分が平面なっているものを指します。平歯車または斜歯歯車と組み合わせて使用します。平歯車のラックに相当する役割を担うといえるでしょう。ここでは、フェースギヤの概要や長所・短所などを解説しています。
連続回転運動を断続回転運動に変換する歯車です。原動歯車のピンが従動歯車の溝に入っているときだけ回転するためこのような変換を行えます。主な長所は形状がシンプルで設計しやすいことです。ここではゼネバ歯車の概要、長所・短所などを解説いたします。
はすば歯車を組み合わせた歯車です。連続した噛みあいが特徴で、静穏性と強度に優れています。一方で、大きな負荷がかかる箇所などでの使用には向いていません。主な用途は減速装置などです。ここではねじ歯車の特徴、長所・短所などを解説しています。
バックラッシをなくしている歯車です。遊びをなくせるため、高精度な位置決めを求められる精密機器などで用いられます。ただし、構造によっては油膜切れで急激に摩耗する恐れがあります。ここでは、バックラッシギヤの概要や長所・短所などを解説しています。
チェーンまたは軸の回転を伝えるホイールです。ギヤと似ていますが、歯が相互に噛みあうようにはなっていません。歯数を増やすと重いものでも動かしやすくなります。本記事では、スプロケットの概要、長所・短所などを紹介しています。
太陽歯車・内歯車とともに遊星歯車機構を構成する歯車です。減速・増速・逆転機構として働く点が特徴です。主に自動車のトランスミッションなどに用いられています。ここでは遊星歯車の特徴、長所・短所・用途・製品例などを解説しています。
遊星歯車(プラネタリーギヤ)の特徴と
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両歯面噛み合い試験機、片歯面噛み合い試験機に設置して、製品ギヤの総合的な誤差測定を行うためのギヤです。具体的には、ピッチ噛み合い誤差・全噛み合い誤差などを測定できます。ここでは、マスターギヤの概要や長所・短所・製品例などを解説しています。
円錐形をしている歯車です。軸方向に歯を連続的に転位している点が特徴といえるでしょう。バックラッシの調整などに用いられます。主な用途は自動車や工作機などです。ここでは、コニカルギヤ(テーパーギヤ)の概要、長所・短所などを詳しく解説しています。
コニカルギヤ(テーパーギヤ)の特徴と
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楕円形・三角形・四角形など、円形ではない歯車を指します。回転速度を変えながら動力を伝えられる点が特徴です。印刷機など幅広い製品で用いられています。ここでは、非円形歯車の概要、長所・短所、用途、製品例などを解説しています。
歯を永久磁石に置き換えた歯車です。異極、同極の吸着、反発を活用して、非接触で動力を伝達します。発塵、発熱、騒音、振動などを抑えられる点が魅力といえるでしょう。ここでは、マグネットギヤの概要、長所・短所、製品例などを解説しています。
MT車のフライホイール、AT車のドライブプレート、デファレンシャルギヤに用いられる歯車です。エンジンの始動のほか、カーブにおける車輪の速度調整などに関わっています。ここでは、リングギヤの概要、長所・短所、製品例などを解説しています。
自動車のステアリングギヤ機構などで用いられている歯車です。特徴は円の一部を活用して歯をカットした扇型をしていることといえるでしょう。一定角度内で往復運動をさせることなどができます。ここではセクターギヤの概要、長所・短所などを解説しています。
主に自動車や船舶などで用いられている歯車です。エンジンでクランクシャフトの回転をカムシャフトへ伝達して、これらのタイミングを合わせる働きをしています。以下のページで、タイミングギヤの概要、用途、長所・短所などを詳しく解説しています。
産業機械などで用いられている直径が大きい歯車です。周辺機器へ回転とトルクを伝達する役割を担います。作業環境などによっては、歯面が摩耗しやすい点に注意が必要です。以下のページでは、ガースギヤの特徴、長所・短所などを解説しています。
内燃機関を動力源とする自動車の機構に使われている部品です。リダクション機能を付加し、部品のすき間を埋める役割によって、高出力エンジン搭載型の自動車にも使用されています。以下のページでは、アイドラギヤの特徴、長所・短所などを解説しています。
自動車に使われているギヤ部品で、騒音や振動の低減に役立ちます。バックラッシュ音を低減したい場合に用いられ、シザースギヤに取り付けられたスプリングの張力ですき間を小さくします。以下のページでは、シザースギヤの特徴、長所・短所などを解説しています。
自動車のスピード調整に用いられている部品です。エンジンから入力された動力を減らし、車輪へと伝える役割があります。ディファレンシャルギアとともに作動し、車の乗り心地を向上させます。以下のページでは、ファイナルギヤヤの特徴、長所・短所などを解説しています。
転位歯車は、中心間距離に制約がある場合にその調整を行うことが可能です。また、歯元の切り下げ防止に用いられることもあります。転位歯車のデータは無料の計算ソフトを使用して算出できます。本記事では、転位歯車の概要や長所と短所などについて解説しています。
マイクロギヤは精密機械や医療機器などに活用されている微小の歯車のことです。製造には高度な技術や特殊な機械が必要となりますが、近年マイクロギヤの需要は高まっています。本記事では、マイクロギヤとはどんなものなのか、どのような長所と短所があるのかについて解説しています。
リバースギヤは、回転方向を変更させるギヤのことです。3つのギヤで構成されており、選択摺動式と常時噛み合い式の2つの動作方式があります。常時噛み合い式では2箇所で噛み合うため2倍の負荷を受けることから、業度の高い歯車であることが求められます。本記事では、リバースギヤの概要や、長所・短所について解説します。
ピンギヤを使用したピンギヤドライブユニットは、ターンテーブルや搬送台車など、さまざまな場面で活用されています。用途に応じたサイズに設計できるため、汎用性が高い点がメリットです。ピンギヤはユニットなどに合わせて設計するため、多くが単体ではなくセットで販売されています。
スピードメーターギヤは、自動車やバイクなどのスピードメーターに必要な部品のひとつです。電気式メーターと比較して構造がシンプルなので、機能の正確性が高いメリットがあります。ただし、ギヤ比やギヤ自体の摩耗などによって速度の正確性が低くなる可能性があるため、定期的なメンテナンスが必要です。
カップリングギヤは、モーターなどの機器に動力を伝える部品です。歯車同士が噛み合うことで動力を伝えるため、振動や異音が発生する可能性がありますが、非接触動力伝達装置と呼ばれる「マグネットカップリング・マグネットギヤ」も展開されています。歯車同士の接触がないためこれらのデメリットを回避できます。
カウンターギヤは、主に自動車に利用されているギヤです。ギヤの回転をシャフトへ伝達することで、ギヤの変速を行えます。自動車には各ギヤに応じた複数のカウンターギヤが配置されています。そのほか、時計の秒針を逆回転させる際にもカウンターギヤを活用します。
トランスファーギヤは、トランスファーに配置されているギヤです。エンジンからトランスミッションを介して送られる駆動力を、前後の車軸に分配する役割を果たします。トランスファーギヤを搭載した車両は、悪路も安定した走行を実現できる、車両の安定性が向上するなどのメリットがあります。
コーナー走行時は、内側と外側の車輪の移動距離が変わる「内輪差」が生じます。内輪差によるスリップなどのトラブルを防ぐために、差動ギヤによって内側と外側、それぞれの車輪の回転速度を調節します。差動ギヤを機能させることには、安定した走行が可能になる、走行性能が上がるために燃費が向上するなどのメリットがあります。
バランスシャフトを駆動するために用いられるバランスシャフトギヤは、樹脂で製造することでギヤ同士が噛み合う際に生じる振動や騒音を抑えられます。また樹脂を採用することで、金属製で製造する際に必要となる熱処理が不要となるため、製造コストを抑えることが可能です。
ダブルセクターギヤは、電子ガンに使用することが多いです。組み込むことでセクターギヤが1回転するごとに2回の発射を実現します。バッテリーの消費を抑えるなどのメリットがありますが、スピード感のある連射を可能にする分、本体への負荷が大きくなる点がデメリットです。
減速機構には高い強度を持つギヤが求められます。そこでよく用いられているのが二段ギヤです。二段ギヤとは1つのギヤの中に2つの平歯車が収められている部品のことで、1つの平歯車を2つ使用するよりも強度が高くなります。さらに組み立てが簡単であり、コストがかかりにくいこともメリットです。
一般的な歯車では、360°方向に回転させることはできません。しかし球状歯車ならボールのような球状であるため、さまざまな方向に回転させられます。製造方法は少々難しくなりますが、モーターやケーブルを抑えられ、単純な構造となるため省スペースで設置できることが強みです。
アセンブリギヤとは、ギヤとギヤ、もしくはギヤとシャフトを組み合わせることにより製造されたギヤのことを指します。アセンブリとは「組み合わせる」という意味です。圧入や接着、溶接、ピン留めにてアセンブリされることが一般的であり、一体化した製品では目指せないような形状にも対応できます。
楕円歯車は名前のとおり、楕円形をした歯車のことです。ロードバイクに採用されることが多く、踏み味が軽くなったり変速がしやすくなったりする長所がありますが、ペダリングに違和感を抱くことも。フロント変速性能が低下することもあるため目的に応じて取り入れましょう。水道メーターにも採用されています。
波動歯車とは減速機構に用いられるもので、ハーモニック・ドライブ・システムズ社が「ハーモニックドライブ®」として商標登録を届けています。3つだけの部品でなりたつシンプルな構造であるため、コンパクトで組み込みやすいことが特徴。騒音や振動が少ないことも特徴のひとつです。
減速機構に用いられている部品のひとつであるのが、バイラテラルドライブギヤと呼ばれる軽量・コンパクトな歯車です。製品によっては逆駆動が可能であるものもあります。低コストで導入できるため、減速機の導入を検討されているならぜひ知っておきたいところです。
バイラテラルドライブギヤの特徴と
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PEEKギヤ・PEKギヤは自動車分野において金属製ギヤの代替品として活用され始めているギヤで、金属製ギヤよりも静音性が高く、軽量・コンパクトであること、耐熱性や耐摩耗性が高いことが特徴です。開発状況によっては今後、ロボットや無人航空機、航空宇宙分野で駆動部に使用される可能性もあります。
PEEKギヤ・PEKギヤの特徴と
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クラウニングギヤは、負荷分散や騒音低減、軸ずれへの適応性などの多くの利点をもつギヤです。特に高回転や負荷の変動がある分野、騒音や振動が問題となるシステムにおいては、優れた性能が発揮されるでしょう。
インプットギヤは、動力源からの回転を最初に受け取る役目があります。動力を他のギヤや機構に伝える役割を担い、機械全体の動作を開始させる重要な部分です。インプットギヤの特徴や長所・短所、使用例はこちらのページをご覧ください。
精密歯車は、高い精度と品質を要求される用途に使用される歯車のことです。寸法公差や形状精度、表面仕上げが管理されています。一般的な歯車に比べて製造プロセスが高度であり、高い加工技術、高品質な材料が用いられている歯車です。
クランクギヤは、自転車のペダルを漕ぐ力をチェーンに伝達させて、車輪を回転させる役割を果たしています。以下のページで、クランクギヤの概要や長所・短所などを解説しています。
車や重機の発進に使われているギヤです。低速での動き出しをスムーズにするために、トルクを増幅する設計になっています。発進時のエンジンの負荷が軽減され、スタートが滑らかになるでしょう。ここでは、発進用ギヤの特徴や長所・短所、そして用途や例を紹介します。
レーザー焼入れされたギヤは、レーザー光で表面を硬化させたギヤです。精度の高い熱処理ができ、部分的な表面加工も可能なため、ギヤの歪みが起こりづらい点が特徴です。レーザー焼入れされたギヤの特徴、用途、および長所と短所について解説します。
レーザー焼入れされたギヤの特徴と
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歯のない歯車は、磁力を使用して非接触で動力を伝達します。静音性が求められる環境や衛生レベルの高い場面で使用されることが多く見受けられます。
コルナックスギヤは、精密機械や自動化設備でよく用いられる機能性を重視した歯車です。小型ながら大きな力を伝えられるのが特徴で、新しい製造技術を活用しており、騒音抑制や長寿命化にも配慮されています。装置の長寿命化や効率的な動作にも貢献が期待される歯車です。
スマートギヤは、センサーやデジタル制御技術を組み合わせたIoT技術を応用した歯車です。運転状況や異常をリアルタイムで解析し、トラブルの予兆を検知できます。そのため、設備の故障リスク低減やメンテナンスの効率化に向けた取り組みが進められています。
スキューギヤは、非平行かつ交差しない2つの軸間で動力を伝えるための歯車です。歯が斜めになっているため、動作が滑らかで静音構造により騒音を抑える効果がありますが、伝達効率や耐荷重性はやや低く、小型機器などの限定的な用途で使われます。
スキューギヤ(交差はずば歯車)の特徴と
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精度やサイズなど5つの特徴的なポイントにマッチするギヤメーカーを紹介しています。
【選定の条件】Googleにて「ギヤ メーカー」「歯車 メーカー」で検索し、100位までに公式サイトが表示されたメーカーの中から
①ギヤ加工の対応範囲が広い(一部の種類に特化していない)、②国際的な品質マネジメント規格ISO9001を取得している、または、「日本歯車工業会」所属のメーカーから、各条件に適したメーカーから紹介しています。
(Google検索は2022年7月1日時点、①②は2022年7月調査時点)
※以下の根拠をもとに選出しています。
【高精度】…機械加工技能士「特級」保有者の数が最多、高性能な設備(ハイエンド/上位機種)の導入 【既存歯車の再現】…複製技術に強み、複製がプラン化されている
【標準歯車】…標準歯車の取扱い製品数が最多
【特大サイズ】…公表されている加工設備の対応サイズの中で最大 【極小サイズ】…商品化されている製品の中でモジュールが最小