ギヤメーカーの中には「二段ギヤ」と呼ばれるギヤを製作しているところがあります。減速機構に用いられることが多く、強度の高さとコンパクトであることが特徴です。本記事では二段ギヤの特徴と長所・短所、実際の製品事例をご紹介します。
二段ギヤとは、ひとつのギヤの中に平歯車が2つ重なった状態の構造をしています。1つのギヤが2つ組み込まれることもありますが、二段ギヤの場合は2つのギヤで1つの部品であることが違いです。ただし駆動歯車となるのは1つであり、2つ目の歯車は1つ目の歯車の速度伝達比の影響を受けて稼働します。減速機構に用いられることも多く、主にギヤボックスに設置される部品です。
二段ギヤであれば平歯車を2つ組み込むよりも強度が高くなります。そのため減速機構に組み込んでも支障がありません。また省スペースで設置しやすいことから、スペースが限られている場所に組み込みやすいことも長所のひとつです。組み立てが簡単でありコストがかかりにくいことから、低コスト・短納期での納品を希望しているときにも適しています。
強度が高いとされている二段ギヤですが、粉末焼結工法で製造するとやや機械強度と疲労強度が低くなることがあります。しかし冷間鍛造と呼ばれる工法で製造されたものはより強度が高まり、二段ギヤの長所である強度の高さをさらに引き出せるでしょう。
二段ギヤが使用されるのは、主に「減速」を目的とするケースです。ギヤボックスの中に組み込まれたり、減速機構に用いられたりします。スペースが狭くても設置できるため、平歯車を2つ組み込むのが難しい場所にも適する製品です。
それでは二段ギヤの製品例について見てみましょう。3つのメーカーから、実際に製造された製品の事例をご紹介します。

引用元:永田鉄工公式HP
(https://nagatatekko.co.jp/gear/twostage-gear)
永田鉄工の例
ギヤシェーパーによって、精度が高いさまざまな二段ギヤを製作しています。上記の製品はΦ250でホブ盤や歯車歯面研削盤、ギヤシェーパーを使用して加工されたものです。

引用元:サイトウ工機公式HP
(https://saitoukouki.com/index.html)
サイトウ工機の例
SCM415で製作された一体加工の製品です。サイズはΦ10とΦ15の2種類でつくられました。サイトウ工機ではその他にもさまざまな形状の二段ギヤを製作しており、山の数を変えるなどの特殊な製品にも対応可能です。

引用元:カブク公式HP
(https://www.kabuku.io/archives/odm_06/)
カブクの例
POM製の二段ギヤを加工して製作された製品です。エンドミル加工とホブ切り加工を組み合わせて、エンドミル加工だけを使用する場合と比べて高い精度での製作を目指しました。
精度やサイズなど5つの特徴的なポイントにマッチするギヤメーカーを紹介しています。
【選定の条件】Googleにて「ギヤ メーカー」「歯車 メーカー」で検索し、100位までに公式サイトが表示されたメーカーの中から
①ギヤ加工の対応範囲が広い(一部の種類に特化していない)、②国際的な品質マネジメント規格ISO9001を取得している、または、「日本歯車工業会」所属のメーカーから、各条件に適したメーカーから紹介しています。
(Google検索は2022年7月1日時点、①②は2022年7月調査時点)
※以下の根拠をもとに選出しています。
【高精度】…機械加工技能士「特級」保有者の数が最多、高性能な設備(ハイエンド/上位機種)の導入 【既存歯車の再現】…複製技術に強み、複製がプラン化されている
【標準歯車】…標準歯車の取扱い製品数が最多
【特大サイズ】…公表されている加工設備の対応サイズの中で最大 【極小サイズ】…商品化されている製品の中でモジュールが最小