ファイナルギヤは、自動車や二輪自動車の駆動部に用いられる部品です。複数のギヤを組み合わせてチューニングの幅を広げ、ファイナルギヤとして装置を構成しています。ここでは、ファイナルギヤの概要と長所・短所を解説し、ファイナルギヤの製品事例を紹介しています。
ファイナルギヤは、ファイナルドライブギヤ・最終減速ギヤなどとも呼ばれるスピード調整用の部品で、リングギヤとピニオンギヤの総称です。
自動車のトランスミッションとホイールの間に取り付けられ、エンジンから入力された動力を減らして車輪のシャフトに伝えます。
ディファレンシャルギア(差動装置)と一緒に取り付けられており、ファイナルギヤが動力の減速を伝えると、ディファレンシャルギアがホイールに減速された動力を伝えます。ディファレンシャルギアとファイナルギヤはまとめてファイナルドライブユニットとも呼ばれます。
ファイナルギヤはトランスミッションの出力側に取り付けられる最後のギアで、車輪に直接動力を伝えます。自動車のチューニングにも用いられ、ギヤの変速比を調整することでコーナーからの立ち上がりや乗り心地が向上するといった特長もあります。
ギヤを新しいものに交換するとタイヤのグリップ力が増し、コーナーの旋回がスムーズになります。エンジン出力を変更しなくても駆動力が増すため、加速精度が上がることもメリットといえるでしょう。
ファイナルギヤの変更によって駆動力が増す反面、車の速度が落ちてしまい最高速度が出しにくくなります。
スポーツカーのようにスピードを重視する車ではファイナルギヤを変更しないほうが、スピード感が安定する可能性があります。
引用元:内野製作所公式サイト
(https://www.uchino-ss.co.jp/products/)
内野製作所の例
内野製作所では、国内外の自動車・二輪自動車に使用する試作用のギヤを製作しています。F1や世界耐久選手権、Moto GPといったモータースポーツ用のギヤを手掛けており、試作の段階から正しく機能するように、高い精度のギヤ製品を提供しています。超軽量F1用ファイナルギヤの製作も可能です。
引用元:スズキ部品製造公式サイト
(https://www.suzukipmc.co.jp/business/index02.html)
スズキ部品製造の例
スズキ部品製造は、スズキ株式会社の国内製造子会社として2011年に設立された会社です。品質の向上を目標に改善を重ね、ギヤ部品はスズキの自動車・船外機・二輪自動車向けの駆動系ギヤを取り扱っています。トランスミッション用のパーツとして、各種ギヤのほかにカウンターシャフトやハイボイドピニオンを提供しています。
精度やサイズなど5つの特徴的なポイントにマッチするギヤメーカーを紹介しています。
【選定の条件】Googleにて「ギヤ メーカー」「歯車 メーカー」で検索し、100位までに公式サイトが表示されたメーカーの中から
①ギヤ加工の対応範囲が広い(一部の種類に特化していない)、②国際的な品質マネジメント規格ISO9001を取得している、または、「日本歯車工業会」所属のメーカーから、各条件に適したメーカーから紹介しています。
(Google検索は2022年7月1日時点、①②は2022年7月調査時点)
※以下の根拠をもとに選出しています。
【高精度】…機械加工技能士「特級」保有者の数が最多、高性能な設備(ハイエンド/上位機種)の導入 【既存歯車の再現】…複製技術に強み、複製がプラン化されている
【標準歯車】…標準歯車の取扱い製品数が最多
【特大サイズ】…公表されている加工設備の対応サイズの中で最大 【極小サイズ】…商品化されている製品の中でモジュールが最小