アイドラギヤは、自動車部品として用いられることが多い歯車部品です。精密さを求める場合に適しており、ラジコンやエアガンなどにも使われています。ここでは、アイドラギヤの概要と長所・短所を解説、主な用途の例を紹介しています。
アイドラギヤ(アイドラーギヤ)は、伝動軸の間にはめ込んで回転方向の変更やすき間を埋める目的で使用される部品です。
歯車の列内にはめ込み、出力シャフトの回転を逆にする機能があります。大型の製品からハンディタイプの機器まで、さまざまな製品の機構部分に用いられ、スムーズな動作の確保に役立てられています。
アイドラギヤには、駆動する歯車から伝わってきた動力を別の歯車に伝える役割があり、特に歯車機構の軸間距離が長い場合のすき間埋めに使用されています。
アイドラギヤは、動力源に内燃機関が利用されている自動車の機構に採用されています。それ自体に速度や回転数を変える機能はなく、回転方向の変更が可能になる利便性の高い部品です。
自動車製品では、出力ギヤと減速機ギヤの間にアイドラギヤをはめ込んで、リダクションの機能を付加できます。モーターの回転速度が落ちると回転力が大きくなるため、高出力エンジンを搭載した自動車の動力伝達機構などに採用されています。
ギヤの数を増やすことで、回転にかかる負担が増えるおそれがあります。他の部品との間に設置されるため、歯車の数が通常よりも増えることになり、金属部品のこすれによってフリクションロスが発生し、パワーが低減するリスクがあります。
引用元:ユニテックギア公式サイト
(https://kawashima-mfg.co.jp/ct01/#02)
ユニテックギアの例
自動車向けエンジンやトランスミッション用歯車の製作に携わるユニテックギアでは、モジュール0.5~6.0・歯切り加工径φ600mm以下の加工範囲で歯車部品の加工を行っています。材料調達・試作加工・量産など幅広いニーズに対応しています。
アイドラギヤ製品の一例として、浸炭焼入れ材を使用した「トラックエンジン用アイドラギアassy」は、最大径φ190・モジュール2.25の位相合わせ圧入ギアです。
引用元:片山チエン公式サイト
(https://www.kana.jp/products/detail.php?product_id=35104)
片山チエンの例
1919年に創業し、機械の一部と直接連動させるタイプの部品「スプロケット」の製作に長年携わってきた片山チエン。JIS規格品であるアイドラースプロケットを豊富に取り扱っています。
ローラーチェーンの伝動を適切に保持する「SUSアイドラスプロケット」は、ステンレス性で耐食性と耐久性にすぐれています。21種類のサイズ展開で、幅広い製品に使用できます。
精度やサイズなど5つの特徴的なポイントにマッチするギヤメーカーを紹介しています。
【選定の条件】Googleにて「ギヤ メーカー」「歯車 メーカー」で検索し、100位までに公式サイトが表示されたメーカーの中から
①ギヤ加工の対応範囲が広い(一部の種類に特化していない)、②国際的な品質マネジメント規格ISO9001を取得している、または、「日本歯車工業会」所属のメーカーから、各条件に適したメーカーから紹介しています。
(Google検索は2022年7月1日時点、①②は2022年7月調査時点)
※以下の根拠をもとに選出しています。
【高精度】…機械加工技能士「特級」保有者の数が最多、高性能な設備(ハイエンド/上位機種)の導入 【既存歯車の再現】…複製技術に強み、複製がプラン化されている
【標準歯車】…標準歯車の取扱い製品数が最多
【特大サイズ】…公表されている加工設備の対応サイズの中で最大 【極小サイズ】…商品化されている製品の中でモジュールが最小