【目的別】自社に合うギヤが見つかる!
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ギヤメーカー5選
やまば歯車(ダブルヘリカルギヤ)は、平歯車やはすば歯車と同じく、平行な軸間で回転を伝達する平行軸歯車です。
やまば歯車とは、歯筋の傾きが左右対称になったはすば歯車ふたつを組み合わせた形状の歯車で、ダブルヘリカルギヤ(Double Helical Gear)とも呼ばれます。ヘリカル、すなわち螺旋状のギヤが二連になっているので、ダブルヘリカルとなります。また、V字が連なった見た目から、ヘリンボーンギヤ(Herringbone Gear)と呼ばれることもあります。
はすば歯車には、平歯車に比べて噛み合い率が高く、音振性能に優れるという利点がある反面で、スラストが発生するという欠点がありました。その欠点を解消したのが、やまば歯車です。やまば歯車は、ねじれ角が左右対称になったはすば歯車を組み合わせた形状によって、スラスト力を打ち消しています。
やまば歯車の長所は、振動や騒音が抑えられること、高強度であること、スラストが発生しないことです。はすば歯車の長所はそのままに、短所を解消したのがやまば歯車となります。
やまば歯車やはすば歯車のように歯筋が斜めになった歯車は噛み合い率が高く、滑らかかつ連続的に歯が噛み合っていくので、音振性能に優れます。また、当たり面が大きいので荷重が分散され、強度が高くなります。高速で回転しても振動や騒音が少なく、大きな動力を伝えられること。それに加え、スラスト荷重が発生しないことが、やまば歯車の長所です。
やまば歯車の短所は、加工に高い技術が求められ、歯切りや研削に手間がかかることです。やまば歯車は、右ねじれと左ねじれのはすば歯車を合わせた形状をしています。平歯車より加工が難しいはすば歯車が合わさっており、ねじれの方向が途中で変わるため、高い加工技術が必要となるのです。
やまば歯車の短所は、加工の難しさと、それに伴うコスト高です。
航空機のエンジン、自動車の減速装置、工作・建設機械等
引用元:菊地歯車公式サイト
(https://www.kikuchigear.co.jp/products/)
菊地歯車の例
航空機のエンジンパーツで、インペラー、ブリスクとダブルヘリカルギヤをマニシング加工で結合・一体化したものです。
引用元:はりま部品加工.com公式サイト
(https://harima-processing.com/case/361/)
はりま部品加工.comの例
鉄鋼業の設備で使用されるやまば歯車。肉抜きで軽量化したブランク に歯切りを行い、強度を上げるためにキー溝加工を施したボス部品を中心に溶接してあります。
※事例のため、本サイトで紹介しているメーカー以外の例を取り上げています。
精度やサイズなど5つの特徴的なポイントにマッチするギヤメーカーを紹介しています。
【選定の条件】Googleにて「ギヤ メーカー」「歯車 メーカー」で検索し、100位までに公式サイトが表示されたメーカーの中から
①ギヤ加工の対応範囲が広い(一部の種類に特化していない)、②国際的な品質マネジメント規格ISO9001を取得している、または、「日本歯車工業会」所属のメーカーから、各条件に適したメーカーから紹介しています。
(Google検索は2022年7月1日時点、①②は2022年7月調査時点)
※以下の根拠をもとに選出しています。
【高精度】…機械加工技能士「特級」保有者の数が最多、高性能な設備(ハイエンド/上位機種)の導入 【既存歯車の再現】…複製技術に強み、複製がプラン化されている
【標準歯車】…標準歯車の取扱い製品数が最多
【特大サイズ】…公表されている加工設備の対応サイズの中で最大 【極小サイズ】…商品化されている製品の中でモジュールが最小