ギヤメーカー選定のポイントのひとつである、メーカーの対応力を確認するポイントをお伝えします。対応力とは、開発試作、量産、レストアなどの目的に応じた生産を行う能力や、製作可能なサイズ・モジュールなどを指します。また、自動車向け、精密機械向け、建設機械向けなどといったメーカーの専門性や、製造可能なギヤの種別なども、対応力と考えることができます。
メーカー選定のポイントとして外せない品質や技術力の見極め方をご説明します。品質を見極めるには、ISO9001やJIS Q9100といった品質マネジメントに関する国際規格の認証取得状況、日本歯車工業会への加盟の有無を確認するといいでしょう。技術力を見極めるポイントには、国家資格である「機械加工技能士」の有資格者数・取得率が挙げられます。
ギヤメーカーの生産能力をはかる際は、NCホブ盤をはじめとした加工設備の種類と保有数、施設規模が参考になります。併せて、生産体制もチェックしましょう。ほとんどの会社が、受注件数や納品点数の実績を公式HP上で公開しています。また、量産に対応できる工場レイアウトを採用しているといった情報も記載されていますので、参考にするといいでしょう。
ギヤメーカーの公式HPを一瞥しても、コストや納期はわからないことがほとんどです。そこでチェックしたいのが、メーカーの生産能力・受注能力の高さです。加工機や検査機を何台保有しているか。ラインの合理化・効率化は進んでいるか。さらに受注数、納品点数などを見ることで、メーカーの生産能力・受注能力を推し量ることができます。
ギヤメーカーには長い歴史を持つ会社が多くあります。長い歴史は、多くの信頼を勝ち得てきた証ともいえるでしょう。そんなメーカーの信頼性をはかる際は、ふたつの視点を持ちましょう。ひとつは製品の確かさで、主要取引先や納入実績などで確認できます。もうひとつは企業人格。品質管理、環境対策に取り組む姿勢や、人材育成に力を注ぎ、従業員の成長を喜ぶ風土があるかをチェックしたいものです。
精度やサイズなど5つの特徴的なポイントにマッチするギヤメーカーを紹介しています。
【選定の条件】Googleにて「ギヤ メーカー」「歯車 メーカー」で検索し、100位までに公式サイトが表示されたメーカーの中から
①ギヤ加工の対応範囲が広い(一部の種類に特化していない)、②国際的な品質マネジメント規格ISO9001を取得している、または、「日本歯車工業会」所属のメーカーから、各条件に適したメーカーから紹介しています。
(Google検索は2022年7月1日時点、①②は2022年7月調査時点)
※以下の根拠をもとに選出しています。
【高精度】…機械加工技能士「特級」保有者の数が最多、高性能な設備(ハイエンド/上位機種)の導入 【既存歯車の再現】…複製技術に強み、複製がプラン化されている
【標準歯車】…標準歯車の取扱い製品数が最多
【特大サイズ】…公表されている加工設備の対応サイズの中で最大 【極小サイズ】…商品化されている製品の中でモジュールが最小