ギヤメーカーの中にはアセンブリギヤを製造しているところもあります。アセンブリギヤとはギヤとギヤ、もしくはギヤとシャフトを組み合わせて作るタイプのギヤで、形状によってはギヤとシャフトを製造するよりも安価に作れます。本記事ではアセンブリギヤの特徴や長所・短所、実際の製品例についてご紹介します。
アセンブリギヤとは、ギヤとギヤ、もしくはギヤとシャフトを組み合わせて作られる部品のことです。広く用いられており、特に回転機械であればさまざまなところで見られます。特に連結部、駆動部で見ることが多いでしょう。
組み合わせるための方法は圧入、接着、溶接、ピン留めなどが主流であり、ギヤ関連の部品が一体化している場合には目指せないような形状への加工にも対応できます。
アセンブリギヤでは形によって、安価に製造できる場合があります。たとえばギヤとシャフトの外径がかなり違う場合では、ギヤシャフトを製造するよりも、アセンブリギヤを製造する方が費用が抑えられるでしょう。
また回転させる部品同士を合致させられることも長所です。ギア同士を合致させる必要がなくなるため、製造しやすくなるかもしれません。
短所と考えられることが、空転の可能性が高まることです。空転するとギアがうまくかみ合わず、動力として活用できなくなってしまいます。
アセンブリギヤは主に回転機械内でよく採用されています。連結部・駆動部における歯車列として利用されており、稼働ボディ部分でもトルクの伝達を目的としているアセンブリギヤを見かけるでしょう。また回転運動と並進運動を変換するために用いられることもあります。
アセンブリギヤの実際の製品例についてご紹介します。2つのメーカーの製品例からピックアップしたので、実際にどのような製品が製造されているのか見ていきましょう。
引用元:信電舎公式HP
(https://shindensha.co.jp/single-product/assembly-gear)
信電舎の例
信電舎は溶接を除く方式に対応するアセンブリギヤの製造に対応しているギヤメーカーです。図面不要で製造でき、圧入・接着・ピン留めのアセンブリに対応しており、材質によっては溶接にも対応できることもあります。試作から大量生産まで幅広く応えられるメーカーであり、アセンブリギヤを試してみたいケースにも適しているメーカーです。
引用元:Cat公式HP
(https://parts.cat.com/ja/catcorp/222-3902)
Catの例
裏打ちを鋼で行っており、アルミニウム製のスリーブベアリング付きであることから、高い強度を誇ります。Cat製エンジンのフロント部分で使用できるアセンブリギヤです。Catはその他のギヤも多く製造しているメーカーであり、目的に合うギヤが見つかるのではないでしょうか。
精度やサイズなど5つの特徴的なポイントにマッチするギヤメーカーを紹介しています。
【選定の条件】Googleにて「ギヤ メーカー」「歯車 メーカー」で検索し、100位までに公式サイトが表示されたメーカーの中から
①ギヤ加工の対応範囲が広い(一部の種類に特化していない)、②国際的な品質マネジメント規格ISO9001を取得している、または、「日本歯車工業会」所属のメーカーから、各条件に適したメーカーから紹介しています。
(Google検索は2022年7月1日時点、①②は2022年7月調査時点)
※以下の根拠をもとに選出しています。
【高精度】…機械加工技能士「特級」保有者の数が最多、高性能な設備(ハイエンド/上位機種)の導入 【既存歯車の再現】…複製技術に強み、複製がプラン化されている
【標準歯車】…標準歯車の取扱い製品数が最多
【特大サイズ】…公表されている加工設備の対応サイズの中で最大 【極小サイズ】…商品化されている製品の中でモジュールが最小