日本の歯車メーカーには、創業から長い歴史を持つところが少なからずあります。なかには、創業100年を超える老舗のメーカーも。それだけ長きにわたって事業を展開している事実そのものが、信頼性の証といってもいいかもしれません。
本サイトでご紹介するメーカーは、日本歯車工業会の会員企業であり、ISO規格 の認証を取得するなどして確かな品質管理体制を構築・維持している会社ばかりです。
これらのメーカーの、実績を詳しく知りたい、信頼性を見極めたい、会社の気風、会社としての「人となり」を知りたい、という場合は、公式HPの会社概要から以下の情報を確認するといいでしょう。
併せて、近年注目されるSDGsへの取り組みなど、環境・社会問題への取り組み姿勢や、若手の育成についての取り組みについても、確認することをおすすめします。
それでは、上記を踏まえ、メーカーの公式HPで確認できる事例などをご紹介します。
ISO14001は、環境マネジメントシステムに関する国際規格。社会経済的ニーズとのバランスをとりつつ、環境を保護し、変化する環境状態に対応するための組織の枠組みを示すもので、業種を問わず取得可能です。
CO2排出量や資源の消費量の削減、環境汚染の防止といった対策は、企業が果たすべき社会的責任となっています。また、サプライチェーンとして環境負荷の低減が求められる現在、パーツベンダーを含むすべての企業にしっかりとした環境対策が求められています。ISO14001の取得は、信頼性を証明する要素のひとつといえるでしょう。
本サイトでご紹介するギヤメーカーのうち、ISO14001を取得しているのは以下の通りです。
大久保歯車工業は昭和13年(1938年)創業。アクスル、遊星減速機の評価が高く、年商は142億円(2020年度)。取引先にはいすゞ自動車、日立建機、三菱重工業、三菱ふそうトラック・バス、DMG森精機、米国キャタピラー社などの大手企業が名を連ねます。
同社はISO9001、ISO14001の認証を取得しているほか、公式HP上で「環境への取り組み」を公開し、環境問題に積極的に取り組む姿勢を打ち出しています。
浅野歯車工作所の創業は古く、大正13年(1924年)。設立は昭和10年(1935年)です。2021年9月期の売り上げは316億円。自動車用のアクスル、デファレンシャル、ミッションギヤ、エンジンギヤ、建設機械・産業機械用のアクスルや増減速機などを多く手掛けており、主要取引先には、ダイハツ工業、豊田通商、アイシン、三菱ふそうトラック・バス、三菱重工業、川崎重工業などが挙げられます。
従業員数は674名。加えて、国内に関係会社が3社、海外工場2拠点を展開しています。
ISO9001、ISO14001の認証を取得しているほか、環境保全を含んだコンプライアンスを推進する姿勢を明確にして、公式サイトで宣言しています。
昭和30年(1955年)設立の中村精機は、自動車向けをはじめとした各種歯車を手掛けています。愛知県内に5つの工場を展開しており、2019年度の売り上げは220億円。主要取引先には、アイシンやジャトコなどが挙がっています。
ISO9001、ISO14001を共に取得。切削油の再利用などをはじめとした環境対策を公式HPで公開しています。
同社について、特筆すべきは2点。1点は、「創意工夫提案制度」を設けて提案と改善活動を奨励したり、TPM活動やQC活動を併せた「改善サークル」を全部署に設けたりして、製造工程や仕事の仕組みを継続的に改善する取り組みを行っていること。もう1点は、技能士の国家資格をはじめとした資格の取得を積極的に支援・推進していることです。資格取得数は年々増加。人材育成に力を入れる同社の取り組みが、着実に成果を上げていることがうかがえます。
精度やサイズなど5つの特徴的なポイントにマッチするギヤメーカーを紹介しています。
【選定の条件】Googleにて「ギヤ メーカー」「歯車 メーカー」で検索し、100位までに公式サイトが表示されたメーカーの中から
①ギヤ加工の対応範囲が広い(一部の種類に特化していない)、②国際的な品質マネジメント規格ISO9001を取得している、または、「日本歯車工業会」所属のメーカーから、各条件に適したメーカーから紹介しています。
(Google検索は2022年7月1日時点、①②は2022年7月調査時点)
※以下の根拠をもとに選出しています。
【高精度】…機械加工技能士「特級」保有者の数が最多、高性能な設備(ハイエンド/上位機種)の導入 【既存歯車の再現】…複製技術に強み、複製がプラン化されている
【標準歯車】…標準歯車の取扱い製品数が最多
【特大サイズ】…公表されている加工設備の対応サイズの中で最大 【極小サイズ】…商品化されている製品の中でモジュールが最小