本記事ではダブルセクターギヤの概要や、長所と短所、製造事例などをご紹介します。
ダブルセクターギヤは、セクターギヤが1回転する間に2回ピストンを引けるパーツです。デュアルセクターギヤと呼ばれることもあります。セクターギヤにダブルセクターギヤを組み込むことで、ギヤのサイクルを2倍早めることができます。
例えば電動ガンの場合、通常のセクターギヤでは1回転すると1回コッキングされてBB弾を発射します。対してダブルセクターギヤは、1回転で2回コッキングするため、セクターギヤの2倍近いサイクルでBB弾を発射することが可能です。
ダブルセクターギヤは、そのまま組み込んですぐに使用することができません。1回転につき2回の発射を行う仕様に合わせてギヤの調整をする必要があります。スプリンググレートを上げる、タペットプレートの形状調整を行うことは必須です。こうした調整を行っても、弾が停止する位置が不安定になって意図する方向に打つことができない場合もあります。
電動ガンを使用する上で、セクターギヤが半回転するごとに1回発射できるため、バッテリーの消耗を抑えられます。サバイバルゲームなどで長時間電動ガンを動作させる必要がある場合、バッテリーの消耗を抑えられるのは大きなメリットです。
また、セクターギヤと比較してトリガーの反応が早いため、トリガーを引いて発射するまでのスピードを早く感じられます。加えて連射速度が早くなるので、弾がスムーズに供給され、弾づまりのリスクが軽減する点もメリットのひとつです。
電子ガンにダブルセクターギヤを組み込む際には、プロに依頼せず自分で行うことも可能です。もちろん一定の知識と技術が必要ですが、自分で組み込みやチューニングを行っている人もいます。ただし、自分で組み込む場合はさまざまな機材を用意する必要があります。
電動ガンに使用する場合、ギヤのサイクルが2倍近くになるため、ギヤ本体の寿命が短くなる可能性がある点がデメリットです。寿命が短くなる点を踏まえて、定期的なメンテナンスや部品交換などの手間がかかります。
また、組み込むことでピストンストロークが短くなるため、初速が低下する可能性があります。初速の低下はスプリングを入れることで抑えられる場合がありますが、強いスプリングを入れる必要があるため、本体への負荷が大きいです。スプリングのほかにも、ギヤの噛み合わせなど複雑な調整を必要とします。電子ガンに合わせた調整が正しく行われない場合、求める性能を実現できない可能性があります。
そのほか、ダブルセクターギヤと、組み込みに必要な機材を用意するためのコストがかかる点も短所のひとつです。
引用元:Amazon
(https://www.amazon.co.jp/ARMAMENT-G-10-102-Double-Sector-デュアルセクターギアー/dp/B07ZFSQKZ9)
G&G ARMAMENTの例
G96のダブルセクターギヤです。購入者から「耐久性が高い」との声があります。
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①ギヤ加工の対応範囲が広い(一部の種類に特化していない)、②国際的な品質マネジメント規格ISO9001を取得している、または、「日本歯車工業会」所属のメーカーから、各条件に適したメーカーから紹介しています。
(Google検索は2022年7月1日時点、①②は2022年7月調査時点)
※以下の根拠をもとに選出しています。
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【標準歯車】…標準歯車の取扱い製品数が最多
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