クランクギヤは、駆動システムにおいて必要な部品です。自転車のペダルを漕ぐ力をチェーンに伝達させて、車輪を回転させる役割を果たしています。ここでは、クランクギヤの特徴や長所・短所、そして用途や例を紹介します。
クランクギヤとは
クランクギヤは、クランクアームとチェーンリングで構成されている、駆動システムにおける部品のことです。構成する要素の特徴は、以下のとおりです。
- クランクアーム：ペダルが取り付けられている、棒状の部分です。ペダルの回転力をチェーンリングに伝える役目があります。左右にはクランクアームがあり、回転軸を中心として回転するのが特徴です。
- チェーンリング：クランクアームに取り付けられているギヤの部分で、チェーンとかみ合っている歯車です。複数のチェーンリングを持つ場合があり、ギヤ比の調整ができます。
ペダルを漕いで回転力を生み出し、その力をチェーンで後輪に伝達することで、自転車がより前進する動力が得られます。多段階変速自転車の場合、クランクギヤのチェーンリングを変速機で切り替えて、走行条件に応じたギヤ比が選択可能です。
また、クランクギヤにはシングル・ダブル・トリプルと3つの種類があり、自転車ごとに使い分けられています。シングルが最もシンプルで、低価格帯の自転車に使用されることが多いギヤです。ダブルはロードバイクやクロスバイクで、トリプルはマウンテンバイクなどで使用されています。
材質もアルミニウム・スチール・カーボンファイバーなど、さまざまです。
クランクギヤの長所と短所
長所
- 効率的に動力が伝達される
- ギヤ比の調整が簡単にできる
- 構造がシンプル
- 高い耐久性
- 多種多様な自転車に適応している
クランクギヤの長所は、車輪に効率よく動力を伝達できる点です。とてもシンプルでありながらも、効率の良いメカニズムで長く自転車の駆動に用いられてきました。
クランクギヤに異なるサイズのチェーンリングを取り付ければ、簡単にギヤ比が調整できるでしょう。
短所
- 重量が増加することがある
- メンテナンスが必要
- 材料によってはコストが上昇する
- チェーン落ちのリスクがある
短所は、チェーン・チェーンリング・クランクなどの接続部分には摩耗が発生しやすくメンテナンスが必要になる点です。定期的な清掃と潤滑が必要です。
また、軽量で構造が簡単なクランクギヤもありますが、多段変速のクランクギヤは構造が複雑化し、重量が増加することがあります。自転車の総重量アップにつながり、長距離走行やレースでのパフォーマンスに悪い影響を与える可能性があるでしょう。
クランクギヤの主な用途（対応している分野）
- 自転車：街乗り用の自転車からロードバイク・マウンテンバイクなどさまざまな自転車でクランクギヤは用いられています。
クランクギヤの製品例
引用元：FREE POWER公式HP
（https://www.olympic-corp.co.jp/cycle/freepower/about-freepower）
サイクルオリンピックの例
ギヤ内部にシリコーンを装着したクランクシステムです。ペダルを踏みこむと内部のシリコーンが圧縮され、その反発力を回転エネルギーに変換します。シリコーンがクッションになり、スムーズな乗り心地がかなえられるでしょう。
引用元：SAGISAKA公式HP
（https://www.sagisaka.co.jp/products/category/repair/gear-crank/）
サギサカの例
一般車用のダブルガード付きクランクです。素材はスチール、36T×165㎜です。